春の祖霊大祭は、3月21日〔祝〕
春分の日の午前10時から執り行われます。
ル・ポン 2012年3月号「いのちの言葉」より
御霊神を祀る
今月は祖霊大祭をお迎えさせていただく月です。いつも申し上げることですが、御霊神さまを祀るということは、御霊神さまのご信心・お徳を自身が受け継ぎ現すことであります。そして、子孫への助かり・立ち行きへと継いでいく道を開いていくことなのです。御霊神さまとなっても、このお道では、天地の中でご信心をなお一層進められ、私達とともに助かりへの道を歩んでいかれます。生前はお道の信心をしておられなかった御霊神さまも、お祀りさせていただくことで、御霊神の道立て安心の道を歩まれます。
縁のある御霊神さまを祀り、そのご信心とお徳をしっかりと受け止めて、信心実践として現す場は、それぞれの生活の場であります。
「ここはイイ、この人は関係ない…こんなところまでは…」と自分勝手に都合の良いように信心実践の場を決めていませんか?神前拝詞に『身の痛み、心憂きこといかなる世の難あらんとも、わが心神に向けよと取次の道立ちてあり』と私たちはいつもお唱えさせていただいています。いつ、どんなところでも天地金乃神さまの懐の中であり、心を神さまに向け、和賀心の神を現わす場が生活の場なのです。そして、その場は子・孫…、縁のある人々へ自らの信心、心が伝わっていく場でもあるのです。
神霊人がつながる喜び
家内の誕生日には、本人のお祝いもしますが、毎年熊本の両親へ電話をして、「よくぞ生んで下さいました、ありがとうございます」とお礼を子供とともに申します。親あっての子なのですから、「いのちの元」へお礼を申し上げるのです。
「お祀りする先祖がいない」という人は誰一人いません。言い換えれば、親のない子はいません。親さまからいただいたいのちの限り身を尽くして、受け継ぎ現していったものは、次の世代へ伝わっていきます。容易なことではありませんが、「めぐり」も自分の代で「徳」にすることができます。残念なことですが、逆にせっかくの「徳」も「めぐり」に変えてしまうこともあります。喜びのない徳は、即めぐりへと変わってしまいます。
いのちとは、喜びをエネルギーにして躍動していくのです。活き活きとしたいのちの躍動は、すばらしい働きをもたらせてくれます。自分も喜び、周囲も喜び、御霊神さまも喜び、神さまも喜ばれる、次の代へはさらに徳を積んでいく。こうしたつながりが今までも、またこれからも続いていくことが大切なことです。自分で切れてしまわないように、しっかりとご先祖さまと自身がつながっている喜びを感じ、お礼を申し上げましょう。
ご先祖さまへいのちのご恩返しをして、御霊神を祀る喜びに満ち溢れて、春の祖霊大祭をお迎えさせていただきたいものです。【三宅道人】